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京都あちこち写真集 かみやすめ

vol.30 光悦寺 吟松寺

光悦寺

京都の北、北大路通りを仏教大学前を通ってさらに北へ行ったあたりを鷹ヶ峰と呼びます。本阿弥光悦が徳川家康から与えられ一族や弟子たちとともに住み着いた場所があります。光悦亡き後、日蓮宗光悦寺となり京都でも有名なお寺のひとつです。つつまし気な参道は、ひし形の敷石の間にも紅葉が散り敷き詰められていました。見上げると紅葉のトンネル。葉っぱをすかして澄みきった空。芸術家光悦を想像するのにふさわしい入り口です。竹垣の上に落ちた紅葉にも紅葉と一緒に散った白椿にも造形の美を感じて、それが光悦のイメージと重なります。境内にはいくつもの茶室が点在し(7つあるそうです)、有名な光悦垣も見られます。

圧巻だったのは、鷹ヶ峰三山(鷹ヶ峰、鷲ヶ峰、天ヶ峰)を一度に見渡せるパノラマでした。南向きの陽だまりの床机にすわって、鷹ヶ峰三山による谷が見渡せるのです。小鳥が鳴きながら飛び交う様子、風にそよぐ紅葉、錦絵のような遠くの山。それらがまるっきり人工物に邪魔されずに眺められるのです。プライベートビーチならぬ、プライベートヴァレー(谷)ですね。

光悦寺を出て西に歩けば、峠越えの坂道をくだっていかなければなりません。今は舗装されていてすごい坂道にもかかわらず車が通っています。とにかく坂を降り、南のほうへ少し歩くと、観光客は訪れることのない吟松寺という小さいお寺があります。本堂とお墓くらいの小さいお寺ですが、ここの紅葉はあなどれません。濃い緑の北山杉の山を背景に朱色や柿色に輝く紅葉が浮かび上がって見えました。


吟松寺



2004年11月30日撮影

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